デロンギの除石灰剤は代用しても大丈夫?クエン酸のリスクや注意点を比較

デロンギの全自動コーヒーマシンを長く愛用するうえで欠かせないのが「除石灰(じょせっかい)」の作業です。純正の除石灰剤はそれなりに費用がかかるため、クエン酸などで代用できないかと考える方も多いでしょう。しかし、デリケートなマシン内部を守るためには、代用に伴うリスクを正しく理解しておくことが重要です。

目次

デロンギの除石灰剤は代用できる?純正推奨とリスクの違い

デロンギのマシン内部には、水に含まれるミネラル分が固まった「石灰」が蓄積します。これを放置すると抽出温度が下がったり、故障の原因になったりするため、定期的な洗浄が必要です。代用自体は物理的に可能ですが、純正品と市販のクエン酸などでは成分の性質が異なり、マシンの寿命やメンテナンスの精度に差が出ることがあります。

純正除石灰剤は乳酸ベースで設計されている

デロンギが提供している純正の除石灰剤「エコデカルク」は、植物由来の高品質な乳酸を主成分としています。なぜ乳酸なのかというと、石灰(炭酸カルシウム)を溶かす能力が高い一方で、マシンの心臓部であるボイラーや管を通る金属、パッキンといった樹脂パーツに対して、非常に攻撃性が低いからです。

一般的な代用品として挙げられるクエン酸と比較して、乳酸は石灰を溶かすスピードが速く、かつ金属を腐食させにくい特性を持っています。コーヒーマシン内部は高温になるため、洗浄剤の成分がパーツを傷めないことは非常に大切です。純正品はこのバランスが緻密に計算されているため、石灰だけを効率よく除去し、マシンのコンディションを最適に保つことができる設計になっています。

また、環境に配慮した生分解性の高い成分が使われているのも特徴です。排水時に環境負荷が少ない点や、食品に使用される成分をベースにしている点など、安全性の面でも純正品には大きなアドバンテージがあります。

代用品は機種によって保証条件に影響しやすい

多くのユーザーが最も心配するのが、代用品を使ったことによるメーカー保証への影響です。デロンギの取扱説明書には、純正の除石灰剤を使用することが明記されています。万が一、代用品(クエン酸や他社の洗浄剤など)を使用してマシンが故障してしまった場合、たとえ保証期間内であっても有償修理になってしまうリスクがあります。

特に全自動コーヒーマシンは、内部の構造が非常に複雑で修理費用も高額になりやすい家電です。純正品の価格を節約した結果、数万円の修理代がかかってしまっては本末転倒です。修理の際には、内部に残った成分やパーツの劣化具合から、どのような洗浄剤が使われたか判断されることもあるため、保証を確実に受けたいのであれば、純正品を使い続けるのが最も安心な選択肢となります。

特に、購入して間もない時期や、高価な上位モデルを使用している場合は、故障時のリスクを最小限にするために純正品の使用を強くおすすめします。

すすぎ不足で味やニオイが残りやすい

除石灰作業の後に非常に重要なのが「すすぎ」の工程です。純正の除石灰剤は、コーヒーの味に影響を与えないよう、水ですすげば成分が残りにくいように作られています。しかし、代用品としてクエン酸などを使用すると、濃度や溶かし方によっては、内部に成分がわずかに残留し、コーヒーに酸味が混ざってしまうことがあります。

特に粉末のクエン酸を自分で溶かして使用する場合、完全に溶けきっていないと内部で再結晶化し、それがコーヒーの風味を損なうだけでなく、管を詰まらせる原因にもなります。せっかくこだわりの豆を使っていても、メンテナンス剤のせいで味が落ちてしまっては、コーヒーマシンとしての魅力が半減してしまいます。

純正品は液体タイプで水に馴染みやすいため、規定のすすぎ工程を行うだけで、内部を清潔な状態にリセットできます。美味しい一杯を毎日安定して楽しむためには、メンテナンス剤の「抜けの良さ」も重要な比較ポイントになります。

除石灰サインの頻度は水の硬度で変わりやすい

デロンギのマシンには「除石灰サイン」が出る機能がありますが、この頻度は設定した「水の硬度」によって決まります。日本の水道水は一般的に軟水ですが、地域によっては硬度が高い場所もあり、石灰が溜まるスピードも異なります。サインが出るのが早すぎると感じて、ついつい代用で安く済ませたくなる気持ちも分かります。

しかし、サインが出るということは、確実にマシン内部に石灰が蓄積している証拠です。サインを無視して使い続けたり、効果の薄い代用品で不完全な洗浄を行ったりすると、石灰が石のように硬く固着してしまい、後から純正品を使っても落ちきらなくなることがあります。

もし除石灰の手間を減らしたいのであれば、マシンの水の硬度設定を正しく行い、必要に応じて純正の浄水フィルターを活用することで、石灰の付着そのものを抑えるアプローチが有効です。これにより、除石灰を行う頻度自体を減らすことができ、トータルのメンテナンスコストを抑えることができます。

デロンギ除石灰剤の代用が不安な人向けおすすめアイテム

大切なマシンを守るために、間違いのないメンテナンス用品を選びましょう。最新の在庫状況や公式サイトの情報を反映したおすすめアイテムをご紹介します。

デロンギ コーヒーマシン用除石灰剤 DLSC200(100mL×2本)

1回分ずつ使い切れる小分けタイプ。計量の手間がなく、初めての方でも失敗なく作業できます。

項目内容
容量100mL × 2本(計2回分)
成分乳酸、水
特徴環境に優しい100%植物由来、高い洗浄力
公式サイトデロンギ公式オンラインショップ

デロンギ コーヒーマシン用除石灰剤 DLSC500(500mLボトル)

5回分が入った大容量ボトル。頻繁に除石灰が必要な方や、コストを少しでも抑えたい方に最適です。

項目内容
容量500mL(計5回分)
特徴1回分ごとのコストが小分けタイプより割安
公式サイトデロンギ公式オンラインショップ

デロンギ EcoDecalk(正規・定番の除石灰剤)

世界中で使われているデロンギ純正の定番アイテム。パッケージデザインが変更されることがありますが、成分は信頼の乳酸ベースです。

項目内容
備考DLSC200/500と同一の性能を持つ純正品
メリットメーカー推奨品のため保証面でも最も安心

乳酸ベースのコーヒーマシン用除石灰剤(デロンギ互換タイプ)

純正と同じ「乳酸」を主成分としたサードパーティ製の洗浄剤です。純正より安価な場合がありますが、自己責任での使用となります。

項目内容
選び方必ず「乳酸」ベースであることを確認する
注意万が一の故障時に保証対象外となるリスクあり

クエン酸(代用するなら濃度と溶かし方が重要)

身近なクエン酸を代用する場合の選択肢。成分の強さや溶け残りに細心の注意が必要です。

項目内容
形状粉末または液体
注意点濃度が濃すぎると金属を痛める可能性がある

浄水フィルター(石灰付着を減らして除石灰回数を抑えやすい)

水タンクに取り付けることで、石灰の元となる物質を除去し、除石灰の頻度を最大で数分の一に減らせます。

項目内容
型番DLSC002 など
メリットコーヒーの味をよりクリアにし、メンテ回数を削減
公式サイトデロンギ公式 浄水フィルター

代用するなら押さえたい注意点と失敗しにくい進め方

どうしても代用品でのメンテナンスを行いたい場合、マシンの故障を防ぐために守るべきルールがあります。適当な分量で行うのは最も危険ですので、以下のポイントを必ず確認してください。

クエン酸は入れ方を誤ると溶け残りが出やすい

粉末のクエン酸を使用する場合、水タンクの中で直接溶かそうとするのはNGです。溶けきらなかった粒がマシンの細い管に入り込むと、中で詰まってしまい、お湯が出なくなる致命的な故障を招くことがあります。

代用する際は、必ず別の容器でお湯(ぬるま湯)を使って完全にクエン酸を溶かし、透明な液体になったことを確認してからタンクに移すようにしてください。また、クエン酸の濃度が高すぎるとパーツを傷め、低すぎると石灰が落ちないため、一般的には「水1リットルに対してクエン酸10〜20g程度」が目安とされますが、これも確実な保証はありません。

濃すぎる配合は金属パーツへの負担が心配になりやすい

「汚れをしっかり落としたいから」と洗浄剤を濃くしすぎるのは禁物です。クエン酸は酸性が強いため、濃度が濃い状態で長時間マシン内部に留まると、ステンレスやアルミなどの金属パーツを腐食(サビ)させてしまう恐れがあります。

特にデロンギの全自動マシンは、内部に多くの金属パーツが使われています。純正品が乳酸を使っているのは、この金属保護のためでもあります。代用品を使う以上、汚れを落とす力とパーツへの優しさを両立させることは非常に難しく、常にマシンの寿命を削っている可能性があるという自覚が必要です。

除石灰後のすすぎ回数で仕上がりが変わりやすい

代用品を使った後は、マシンのプログラムで指定されているすすぎ回数よりも、念入りにすすぎを行うことを検討してください。クエン酸の成分がわずかでも残っていると、コーヒーの風味に影響するだけでなく、残留した酸がパーツを傷め続ける原因になります。

除石灰プログラムが終了した後、手動で「お湯出し」機能を使い、何度かお湯を流して無味無臭であることを確認すると安心です。特に石灰がひどく溜まっていた場合は、剥がれた石灰の破片が管に残っていることもあるため、入念なすすぎが性能維持の鍵となります。

作業中断できない機種があり時間確保が必要になる

デロンギのマシンは、一度除石灰プログラムをスタートさせると、最後まで完了するまで止めることができない機種がほとんどです。途中で電源を切ったり、水が足りなくなって放置したりすると、エラーが出て動かなくなってしまうことがあります。

除石灰作業には通常30分から1時間程度の時間がかかります。代用品を使って作業が滞ったり、予期せぬトラブルが起きたりしても対処できるよう、時間に余裕があるときに行うのが鉄則です。特に初めての代用を試みる際は、マシンの挙動をしっかり観察できる状態で作業を進めてください。

デロンギ除石灰剤の代用は「リスク理解」と「手入れ設計」が大切なまとめ

デロンギの除石灰剤の代用について解説してきましたが、結論として、マシンの性能を最大限に引き出し、長く使い続けたいのであれば、やはり純正品の「乳酸ベース」の洗浄剤を使うのがベストです。数百円の節約のために、数万円のマシンを故障させるリスクを背負うのは、あまり賢い選択とは言えません。

もし維持費を抑えたいのであれば、代用を考えるよりも先に「浄水フィルター」を導入して、除石灰の回数そのものを減らすアプローチの方が、マシンへの優しさと節約を両立できます。

毎日美味しいコーヒーを淹れてくれる大切なパートナーだからこそ、メンテナンスも正しく行いたいものです。この記事を参考に、あなたの大切なデロンギに最適な手入れ方法を見つけてください。

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この記事を書いた人

家電を「なんとなくの雰囲気」で選ばずに済むよう、機能や違いを分かりやすく紹介しています。カタログ用語やスペック表だけでは伝わりにくい情報をお届けします。どれを選べば後悔しにくいか、比較の軸が見える記事づくりを大切にしています。

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